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コードバンだけで作ったマネークリップ財布

最近のコードバンの人気は、ごく一部の限られたユーザーだけでなく

非常に多くの需要があることに驚かされます

リュテス でも、”コードバンで作って欲しい”とのご要望をいただくことも増え

SNS時代の影響なんだろうなぁ、と思ったりします


最初から艶があって、見た目が綺麗


自分が革職人を始めた当時は、コードバンとかマネークリップ財布とか

言い方悪いかもしれませんが、”おじさんの財布”的なイメージしか無かったですから

今では、最も人気の素材であることは、やはりSNSを開けばコードバンばかり出てくる

見た目の綺麗さにインパクトがあるのでしょう


リュテス でも数年前からコードバンという素材を吟味しながら作品作りをいたしておりますが

とても繊細で、扱いが難しいという感想です

コードバンをメインに扱っている職人さんは凄いと思います


コードバンとは


馬のお尻の部分の内部にコードバン層という、非常に硬い縦状の繊維層が隠されているのですが

通常の皮革のような、表皮(薄い皮)が無く、繊維層のみとなります

グレージングという磨き加工で、美しい輝きを生み出しておりますが

表皮が無い分、水分に弱く、細心の注意が必要です

また、非常に強固なイメージのコードバンですが、

縦状の繊維層のため、一定方向からの力を加えると簡単に裂けてしまいます


そんな弱点の多いコードバンですが

それを遥かに超えるような美しさには、やはり所有欲が勝ってしまうのも仕方ないのでしょう

リュテス でも、一度はコードバンだけで財布を作ってみたい、という願望があったので

今回製作してみました



外装は表面から裏面まで、1枚革のシェルコードバン(ホーウィン)バーボンを使用



外装裏面にはカード全体が隠れるポケットを装備

オイルコードバン(新喜皮革)ナチュラル



内装には、全てオイルコードバン(新喜皮革)ナチュラルを使用

外装のシェルコードバンの裏面にオイルコードバンを貼り合わせる2枚重ねのダブルコードバン仕様

硬く強固なコードバンを、折り癖をつけながら圧着するのは、ちょっとした難しい工程



内装はお札を差し込んで抑えておくためのパーツ、カードポケットを装備

カードの取り出しがしやすい高さのポケットにしております

コードバンですので使い始めは硬いです






オイルコードバンは、一定の厚みを持たさないと

すぐに引き千切れてしまいます

薄さを保ちながら、強度を出すためには

コードバンには無い、表皮が必要です

そのため、カードポケットと、札抑えのパーツの裏側には

牛革の表皮を貼り合わせ強度を上げています



マネークリップ財布なので

厚みは極薄です



コードバンを代表する2社の素材を、一度に楽しめる仕様

カラーも経年変化が楽しめる配色

とてもシンプルな財布ですが、コードバンという素材の美しさを

そのまま味わっていただけるかと思います


商品ページはこちら





コードバン使用のオーダーメイドについて


コードバンを使用したオーダーメードは現在在庫が少ないため

承ることが出来ません

お客様からのご要望の声や、気が向いたら仕入れることもあるかもしれませんが

一旦、コードバン使用のオーダーメイドは休止いたします


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